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はにわ
はにわにはいろいろの種類がある。最も数が多いのが円筒、それに各種の器材、家、人物、動物などである。ここでは、形の変化に富んだ、人物をとりあげてみよう。人物の表現の仕方には、全身像と、上半身だけをあらわした半身像とがある。全身像は製作も入念で、優れたものがみられるが、半身像は小型で、省暗された子法によるものが相当認められる。しかし、全体の数のうえでは、半身像のほうがはるかに多い。また男と衣とをくらべると、女子供には全身を表現したものは、きわめてまれであるということも注意をひく。ほとんどのものが直立する形につくられ、腰かけたり、あぐらをかいたり、ひざまずいたりする姿勢のものは、非常に少ない。全体の動きは、持ち物と、短い手のわずかな変化によって表現されている。はにわの手足は、体躯の大きさにくらべて、いちじるしく小さいことが特徴で、それが逆に稚拙な、あどけない独特な雰囲気をかもし出す結果にもなっている。顔の表情は、すこぶる変化に富み、無表情な顔、笑った顔、おどけた顔、悲しげな顔、ものいいたげな顔など、いろいろな顔を見いだすことができる。これはそれぞれの役割をあらわしているのであろうが、一般に畿内の人物は無表情で、関束地方のものは変化に富んだ表情のものが多い。
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