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縄文土器
(1)考古学と土器歴史のものさし
石や木とちがって、粘土は人々の手によってさまざまに姿を変えます。人々が自由に形づくることができる素材が粘土です。この粘土から作られる土器は、その自由さによって,それぞれの時代の人々の考えかたや感じかたがとてもよく表わされています。そして、時代が変わり、人々の考え方や感じかたが変わると土器の形や模様も変わってゆきます。考古学者はこの土器の変わりかたによって歴史の移り変わりのくぎりを見つけます。土器は歴史のものさしになるのです。
(2)土器のはじまり
土器は、@粘土を材料として、A容器の形をしていて、織焼かれて、水に溶けない物質になっていることという3つの条件をすべて満たしていなけれぱなりません。粘土製の焼物の人形(女性や動物の形を象った物)は土器よりも前から作られていたようです。日本で一番古い土器は、今から約l万年も前の物とされています。これは、年代がわかっている土器としては世界でも最も古い物だそうです。最近でば世界各地でこれに近い古さの土器がみつかっています。これから、もっと古い土器が発見されるかもしれませんが、もしかしたら私たちの先祖が土器を発明したのかも知れません。土器のはじまりについては、まだはっきりしたことはわかっていませんが、カゴのようなものに粘土をはりつけたものが始まりだという説が有力です。占い土器の模様は、カゴや木の皮をとじた入れ物に似ているような気がしませんか?
3)土器ができてからおこったこと土器が作られるようになって、人々の生活には大きな変化がおこりました〔まず、いままで食べられなかった物が食べられるようになりました。煮たり、ゆでたりする二とによって特に植物質の食糧の範囲が飛躍的に広がりました。アクをぬいたり、柔らかくすることも簡単にできるようになります。料埋の種類も増え、栄養的にも向したことでしよう。植物食糧の増加は獣を迫い回しての移動生活から、より安定した定住生活への道を開きます。食糧を得るために費やしていた時間をそのほかのことに使うこともできるようになります。
(4)土器の使いみち土器はいろいろな用途に使われます。一つはもちろん煮炊きです。鍋や釜に当たるものです。また、食器としても使われます、お茶碗やお皿です。そして物を入れる容器として使われます。タシクやホットに当たります。また、捧げ物をするのにも使われます。それぞれ使いみちに応じて形が違いますが、さまざまな形があり、なかには何に使ったのかわからないものもあります。
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